こちらの記事では『身に覚えのない理由で婚約破棄されましたけど、仮面の下が醜いだなんて、一体誰が言ったのかしら』(小嶋ねねこ)8話のネタバレを含むあらすじと感想を紹介します。
家族の元でしか仮面を外せない少女・カティア。
突然王子から言いがかりのような婚約破棄を言い渡され……。
前回のお話では、番(つがい)であるがために愛されることに疑問を抱くカティアなのでした。
身に覚えのない理由で婚約破棄されましたけど、仮面の下が醜いだなんて、一体誰が言ったのかしら【8話あらすじ】
馬車の中でカティアは二人の兄に悩みを打ち明けます。
それは番に関することで……。
身に覚えのない理由で婚約破棄されましたけど、仮面の下が醜いだなんて、一体誰が言ったのかしら【8話のネタバレと感想】
幼いころのお茶会でのことです。
カティアのことを気に入らない令嬢が偶然のようにして魔法で紅茶の入ったカップをカティアのほうへ飛ばしました。
しかしカティアにかかることはなく、セインおにー様が魔法を使ってとめてくれたのでした。
そのときのセインおにー様は見たことがないほどに怒っていました。
この一件でカティアは自分に対するセインおにー様の執着を実感しました。
その時の様子は家族もよく覚えているほどです。
あまりの恐ろしさに、トーリおにい様が諫めてくれるまで、セインおにー様はカティアを抱いたまま離そうとしませんでした。
ゼクトは口には出しませんが、トーリはセインの独占欲と執着に怯えるカティアの心理を利用して、カティアからの好感度を上げていったことを悟ります。
なかなかトーリも切れ者ですね……。
そして番であるセインがカティアに向けている感情が愛なのかどうか、わからないことをカティアは悩んでいます。
おにー様は番だからこそ、カティアに執着していると思っているようです。
愛しているから執着しているのではなく、執着しているからこそ、愛しているのではないかと……
セインおにー様からの感情は間違いなく愛、でも番であるからこそ向けられるもの。
番でなければ得ることができなかったのではないかと……。
カティアという個人に向けての愛なのか、番に向けての愛なのか……もし番にむけての愛だとしたら、セインおにー様は本当に幸せなのでしょうか?
そこまで話してカティアは眠ってしまいました。
カティアの眠った後、静かに兄二人は話します。
カティアの悩みはわかりました。
最終的に番であるセインと一緒になるという未来は確定しています。
しかしそれ以外の選択肢ができてしまった今、カティアは悩んでいるのです。
しかし番であることは、覆せない事実、答えの出ない問題なのです。
それでもカティアは悩み続けているのです。
そして帝国とはかかわりのない国の姫がセインの番だと自称しているとのこと。
王族は男女に関係なく12歳まで正しく教育を受けます。
最低限の歴史を学んでいるものならば、番と言う言葉を使うことはよほどのことがないと……。
それに番がいる男の番を名乗るなんて、喧嘩を売られたも同然です。
トーリはなにか報復の手段を考えているようです。
その番を名乗る女はセインに執着をみせているらしいです。
なのでカティアはセインおにー様が自分に向ける感情は家族愛なのかもしれないと思うようになったのですね。
そこまで話して兄弟も眠りについたのでした。
トーリは夢を見ていました。
あんなにカティアに執着していたセインが、トーリについていくと決めた時セインがカティアの前に姿を現すことがなくなり、不安そうにしていました。
トーリはなぜそんなことをするんだと、セインに詰め寄ります。
番だから愛したかもしれない、でも一番カティアを愛しているのは自分。
強い眼差しで言い切りました。
番だから愛したし、同時に番だから愛することができた。
確信しているから、自分は彼女の敵になることは絶対にない、セインは言い切ります。
もしカティアが他の人を選んだとしても。
セインは愛ゆえに自分を殺すことさえできるほど、カティアを愛しているのです。
番という執着を、カティアが怖がるという理由だけで抑え込んでいるのです。
番という歪な仕組み、カティアが幸せになってくれればいいのですが……。
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