こちらの記事では漫画アクション『女性の死に方』(作画:あらいぴろよ 原作:西尾元(兵庫医科大学法医学講座主任教授))9話のネタバレを含むあらすじと感想を紹介します。
『女性の死に方』は、作品を監修している現役法医解剖医の西尾元(にしおはじめ)が、実際に見てきた女性たちを取り上げたお話です。
9話では、家で倒れて1週間が経過し、腐敗してしまった女性の遺体が運ばれてくるのですが…?
女性の死に方【9話あらすじ】
今回運ばれてきた荒川(あらかわ)は、自宅で倒れて1週間ほど経ち、夏場だったこともあってすでに腐敗していました。
しかし、荒川は家に1人ではありませんでした。
実は、認知症を患う夫と共に暮らしていて…?
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女性の死に方【9話のネタバレと感想】
『女性の死に方』9話の内容をネタバレしてしまうと….
・妻が亡くなってしまったことにも気づかず、共に暮らす夫は…?
といった内容に。
ここからは詳しくネタバレを含む感想をご紹介していきます。
自宅で1週間経過した女性の遺体
7.8話では、冬場の涼しい季節に、車内で亡くなり、ミイラ化した女性について描かれていましたが、今回運ばれてきたのは、自宅で倒れた女性。
それも、夏場だったこともあり、色々と溶けてしまっています。
作品はいつもより過激な描写がありますので、苦手な方はお気をつけくださいね!!!!!
さて今回、1週間おきに訪れる訪問ヘルパーさんが見つけたのは自宅で倒れる荒川という高齢女性の遺体でした。
家を入ってすぐに、変な匂いがして、嫌な予感がするヘルパーの女性。
そうして部屋に入ったら!!!
床に倒れて、虫が湧いてしまっている女性の遺体を見つけてしまうんです!
これ、自分が見つける側だと感じたら怖いお話ですよね?
でも実際、ありえない話ではなくて、少し前から注目されてきている孤独死に関する話題もありますが、外部とのやりとりがないと本当に、亡くなっても気づけないなんてことが多いかと思います。
解剖の結果、脳や臓器は溶けていたものの、脳内の様子から、死因は脳出血だとわかりました。
ただ、今回のお話でメインになってくるお話は、そんな女性は、認知症だった旦那さんと一緒に暮らしていた、なんてところです…。
妻が亡くなってしまったことにも気づかず、共に暮らす夫は…?
認知症と言っても、いろんな種類がありますが、今回の旦那さんに関して言えば、自分である程度生活はできるものの、奥さんが倒れていることにも、腐っていくことにも気づけません。
…本当に、怖いことだなぁと思えたお話でした。
自分で食事をしたり、テレビを見たりなんかができる男性だったので、奥さんがいなくても何も不思議に思わず生活していた旦那さん。
けれど、そんな旦那さんを誰も責めれないですよね。
認知症は脳の病気で、今回の場合は奥さんが倒れてそれが大変だという判断力が、旦那さんからは完全に無くなってしまっていました。
それから、作中にも描かれていたので衝撃的だったのは、老老介護の中で、お風呂に入れようと手伝っていた旦那さんが、認知症の奥さんとお風呂に転倒してしまい、そのまま奥さんが重しとなってしまった形で旦那さんが溺れてしまった…なんて例で。
奥さんも何が起こっているか気づけないわけで、認知症って怖い病気だなぁと思います。
もう本当に、このお話は読むたびに色々と考えさせられますね。
ただ、今回お話のラストで描かれていたのは、誰しも歳をとるのは仕方のないことだから…なんてところで、誰にも知られずに亡くならないためにも福祉サービスの利用や、孤立しない環境ができたら良いですね、と語る西尾。
今回の事件も、荒川が倒れるのが、もしヘルパーさんのいる最中だったら…?
普段から、多くの人が荒川の家に訪れる機会があったら…?
誰か、荒川と普段から顔を合わせている人が、最近顔を見ていないと気づけたら…?
もしかしたら、今回みたいな腐敗事件は起きなかったかもしれません。
ただ、救いは旦那さんが自分が殺したと自分を責めなくて済むことですよね。
認知症で、奥さんが亡くなったことにも気付いていない旦那さん。
今回はそんな、認知症や老老介護に関する、ちょっと重たいお話でした。
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