こちらの記事では『レス~狩る女~』(今井大輔)後編のネタバレを含むあらすじと感想を紹介します。
セックスレスで悩む会社員・立花。
そんな彼に近づいたのは同じ会社の田中だった。
田中は立花を誘い……。
前編では、田中は独特の恋愛観を立花に語り、セックスへと誘いました。
果たして立花の反応は……
レス~狩る女~【後編あらすじ】
ラブホテルでセックスを終えた立花と田中。
シャワーを浴びながら、立花は浮気をしてしまったことを後悔することに……
レス~狩る女~【後編のネタバレと感想】
ふたりは近くのラブホテルに入っていき、セックスを済ませました。
どこか思い詰めた様子の立花でしたが、田中にはたかがセックスと言われてしまいます。
田中はめんどうなので、このまま帰るらしいですが、立花にはシャワーを勧めます。
じゃないと、家族に気が付かれてしまいますもんね。
立花はシャワーを浴びながら自己嫌悪に浸っていました。
田中の言うことは確かにわかるような気もしましたが、そもそも特殊な考え方です。
とわかりつつも、立花は田中とセックスをしてしまいました。
これはもう代わりのない事実です。
しかし、立花のセックスレスによる穴は全く満たされませんでした。
性欲だけ満たされても、穴は塞がらない……田中の言っていたことを思い出します。
立花にとっては、たかがセックスだからこそ誰とするかが重要だったんですね。
奇しくもそれを浮気をしてしまってから気が付くなんて皮肉過ぎます。
もしもバレたら離婚でしょうか?
慰謝料や養育費を払い続け、一生子どもにも会えない生活が待っているかもしれません。
こんなにハイリスクな行為をしていたことに立花は気が付かなかったのでした。
そこに身支度を終えた田中が入ってきます。
自己嫌悪にまみれた後悔は一人になってから、やってほしいとのこと。
理由はムカつくから。
本当に彼女は良い性格をしていますよね……。
田中は高らかに笑い声をあげます。
そして立花に「雑魚」を言い切りました。
普段、会社でもイクメンをアピールしているからどう答えるのかと思えば、結局他の男性と同じ。
田中曰く、先週相手した大学生と変わらないとのこと。
むしろ、まともな大人の男ぶっている分だけ、ダサかったとのことでした。
田中の評価は、立花はどこにでもいそうな量産型の男。
どうせ雑魚のやってる後悔なんて、ただのオナニーと一緒。
周りから見たら価値がないどころか、無価値な上に迷惑。
男の浮気がバレるのは、半分は自分の勝手な後悔でバラしているんじゃないかとのこと。
立花だって言われっぱなしじゃいません。
完璧な人間なんていない、間違いを認めて心を込めて謝ってやり直すのは悪いことなのか、田中に問いかけます。
田中は淡々と「浅い」と返しました。
立花に奥さんに正直にすべてを告白するときに、離婚届けを用意する覚悟はできているか、問いかけます。
立花は口ごもってしまい、即答できませんでした。
許すかどうか決めるのは立花の妻、心を込めて謝れば許されるに決まってると思い込んでませんか?と田中は問いかけます。
許されること前提の謝罪は、無意識に女を見下しているもの。
あと、奥さんは相手の女を訴えると言い出す可能性もありますね。
でも立花はそこまで考えていませんでした。
これだから一人よがりと言われてしまうのです。
では最善なのは、このまま黙って秘密にしておくことでしょうか?
田中曰く、セックスした時点で「悪」であり、「善」などない。
謝っても秘密にしても、もう立花の手は汚れてしまっている。
一生、汚れた手で妻と子どもに触れ続けるしかないと。
そこまで言われて立花は呆然としています。
自分は見えてないクズ、それが立花の正体だったのかもしれません。
田中は自分がクズであることは自覚しているようです。
そうして田中は先にホテルを出ていきました。
帰り道、田中のスマホに着信が入ります。
インスタントセックスしていたと答える田中。
もう1件どう?との相手の誘いに頷く田中は夜の街に消えていきました。
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