こちらの記事では『レス~狩る女~』(今井大輔)前編のネタバレを含むあらすじと感想を紹介します。
セックスレスで悩む会社員・立花。
そんな彼に近づいたのは同じ会社の田中だった。
田中は立花を誘い……。
レス~狩る女~【前編あらすじ】
セックスレスで悩む会社員・立花はある日の昼休み、課長に相談します。
なかなかいい解決法が出ないまま、女性社員の田中に話を聞かれてしまい……
レス~狩る女~【前編のネタバレと感想】
昼休み、立花は課長相手にある悩みを相談しています。
ある悩みとは、夫婦のセックスレス。
家族には愛情があるんですが、立ち会い出産の経験から妻のことがエロからかけ離れた聖なるものに感じられるそう。
課長からのアドバイスは風俗にいけばいい、それだけ。
でもそういう問題でもないんですよね。
そもそもセックスレスの根本的な解消になってないし……。
そこに田中という女子社員がやってきます。
田中は以前、立花の仕事を代わるからランチを奢るという約束を催促しにきた様子。
立花が忘れていたのは1回だけではないようです。
田中の主義はタダ働きはしない、必ず報酬は請求すること。
課長はのん気に「性欲処理は田中でもいいんじゃないか」なんて言ってきます。
これって立派なセクハラですよね。
怒った田中はその場を後にしました。
その日の夜、立花の奥さんが不在ということが課長にバレてしまいました。
友達の家でご飯を食べてくるようです。
すると課長は、田中を誘えばいいと言ってきます。
勝手に課長は田中に声をかけると田中はあっさりと了承しました。
二人は駅前のリーズナブルな居酒屋へと入ります。
田中としては過剰な請求はしないので、ビールと焼き鳥くらいでちょうどいいみたいです。
意外に?良心的なところもあるんですね。
ここで田中は昼間の話を蒸し返します。
そして田中は自分自身には結婚願望はないことを打ち明けました。
田中としては結婚にはデメリットが大きすぎるというのです。
育児に介護に家事に……確かに女性側に結構負担かかってますもんね。
長い人生の大切な時間を捧げることに、田中は価値を感じないようです。
結婚することは、奴隷になることと同じ。
うーん、確かにわかる気がしますね。
立花は愛があれば違うんじゃないかと言います。
田中は愛とは人にとって考え方も定義も曖昧なのに、否定できないという最悪のものらしいです。
だからこそ独身主義を貫くようですね。
結婚してるひとを責めるつもりはないようですが……。
田中は過去には恋人もいましたが、田中の浮気で別れました。
好きという気持ちと性欲は別物。
それぞれを満たすのは違うひとでもいい。
それが田中の持論でした。
平たく言うと、浮気はありということです。
ちゃんと女として性欲も満たされたいという思いがその考えの裏にはあるようでした。
ただ作業のような流れでセックスしても虚しいだけ。
田中が一緒にいたいひとに求めることはただひとつ、一緒にいることだけでした。
そこに肉体関係は必須ではないのです。
そして時間が経って、お互いの意識が変わってきたら、無理をしないで次に行けばいい。
田中はそんな考えの持ち主でした。
田中にとって、一緒にいたいひとと一緒にいることが一番大切なようです。
なので、本当は自由なはずの二人を法的に縛る結婚に異常さを感じざるを得ないのでした。
そして立花はそうするのか問いかけます。
1年くらいレスのままだし、風俗も悪くはないけど……と歯切れの悪い様子。
そして田中は立花のことを誘います。
口は堅いから安心してほしいとのこと。
男女ともに浮気しているのに、男だけがバレてしまっている。
だから男が気を付ければいい。
物事にはいろいろな見方がある、絶対的に正しいものはない。
迷っているなら、一回私の味方で見てみないか?と田中は立花を誘います。
田中は「たかがセックス」と言って無邪気な笑みを浮かべるのでした。
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