こちらの記事ではコミックほげっと『死者恋』(作画:二階堂彩、原作:朱川湊人)5話のネタバレを含むあらすじと感想を紹介します。
『使者恋』は高校生である野島久美子(のじまくみこ)が死者の絵を描き続ける鼎凛子(かなえりんこ)のインタビューをするところから始まります。
凛子が死者の絵を描くきっかけとなったのは、朔田公彦(さくたきみひこ)という既に自殺した画学生の本がきっかけでした。
ですが、そんな憧れの公彦には隠されていた事件があって…?
死者恋【5話あらすじ】
凛子と同様に本に描かれた公彦を愛してしまったから公彦の兄と結婚し、生まれた幸生(ゆきお)のことを整形までして公彦に近づけ、公彦の死と同じ状況で自殺させようと考えていたしのぶ。
そんな計画を知って、しのぶを止めようとする凛子ですが、そこで衝撃的な事実を知ってしまいます。
一方で、そんな2人の過去のお話をインタビューとして聞いていた久美子ですが…?
死者恋【5話のネタバレと感想】
『死者恋』5話の内容をネタバレしてしまうと….
・久美子にインタビューが特別に許された理由は?
といった内容に。
ここからは詳しくネタバレを含む感想をご紹介していきます。
実は公彦は本の通りの理想的な男性ではなかった
もう前回は、ヤバいお話すぎてハラハラしていました。
ざっと説明すると、公彦のことを愛しすぎちゃったしのぶが公彦の兄と結婚して、その子供である幸生を、整形までして公彦そっくりにしていたのです。
それも公彦の兄は海で溺れたことにしてしのぶが殺して、そうして、この世にこれ以上公彦に近い血を持った人物が生まれないようにもしました。
しのぶにとっては公彦の血が自分以外の女の元で産まれるってことが耐えられなかったらしく。
もうめちゃくちゃ狂った展開になってきました!
そうして今回のメインは、公彦と同じように自殺させられそうな幸生のことを心配した凛子が、しのぶの元を訪れるシーンで。
そこで出会ったのはガリガリになったしのぶ。
そんなしのぶがそこまで精神的に追い詰められていたのには訳があって…実は公彦が、しのぶが思うような理想の男性じゃなかったのです。
公彦の兄と結婚し、そうしてしのぶが知ったのは、公彦は実は『近所に住む女性に乱暴をしてしまい、それが通報され捕まるのを怖がって雪山で1人自殺した』のです。
これはしのぶにとっても、凛子にとってもショックなものでした。
死んだあとの、母親によって添削された本でしか公彦のことを知らなかった2人。
本では芸術に対してすごく感性が豊かなイケメン画家生だったのが、現実では女性を襲ってしまうような男性で…。
ですが、そんな本に描かれた架空の公彦の姿に2人の人生も歪んでしまいました。
公彦に惚れ、彼の血を持った子である幸生を公彦と同じように殺して、満たされようとしていたしのぶ。
ですが結局は、凛子が幸生にそんな計画を教えたために、全ては台無しになりました。
まずは自分の顔をズタズタに切り裂いた幸生。
結局、幸生のために公彦の兄と、そうして公彦の事実を隠していたその両親まで死に追いやったのに、全てが台無しにされて発狂したしのぶは、今は精神病院にいて…。
そんなラストは、もう、想像できなかった展開でハラハラでした!!
こうしてしのぶに関してのお話は一旦終了。
残るは、遺体の絵を描くことで公彦に近づいたように思えている凛子のその後ですね!
久美子にインタビューが特別に許された理由は?
お話は凛子の過去の回想から、一気に現実に戻ります。
現実では、高校生の久美子が凛子にインタビューをしている展開で、その辺をもう少し整理したいと思います。
そもそもはまだ学生だけど、画家としてのセンスが褒められた久美子が、今話題の遺体の絵を描く画家である凛子にインタビューが特別に許されました。
他のインタビューは全て断るのに、久美子のインタビューだけOKしてくれた凛子。
というのも、凛子と仲が良い、結城(ゆうき)という画廊を運営している男性が久美子の絵を気に入ったからで…なんて、そんな説明が1話にありました。
さて、この結城、実は幸生の現在の姿だと明かされます。
母親であるしのぶに散々なことをされたものの、凛子によって助け出された幸生。
ズタズタに顔をナイフで傷つけた過去があるので包帯で顔を覆っており、謎も多い男性だった結城。
段々と、お話は全てが明かされていきます!
そうして、そんな結城とも仲良くしながら、理想である公彦に近づきたくて遺体の絵ばかり書いている凛子。
もう彼女も狂っているので、公彦が本当は女を襲って逃げるようにして自殺を選んだと真実を聞いても、彼を好きな気持ちは揺らがず、むしろ現実逃避するようにして、理想の公彦にもっともっと近づきたいと考えています。
そうしてその中の一つが、「美の始まりは死から」と考えていた公彦に近づくために、動物の遺体の絵ばかり書くことでした。
そんな中、もっと公彦に近づきたいと考えた凛子には、動物の死だけじゃ物足りなくて…。
お話でここまで明かされると、もうドキドキでした!
1話で、凛子によって特製の紅茶を振る舞われていた久美子は、ここに来て、突然、体に違和感を感じ始めます。
体に力が入らずにいると、凛子によってその場に寝かされる久美子。
そうして、凛子はナイフを取り出して…!?!?
そんなお話の終わり方でした!
鳥肌が出てしまうようなラストですね!
5話完結のこちらのお話なので、全てを詳しく説明される展開はなく、ここどうなんだろう?と気になるところがちょこちょこあるものの、最初予想していたよりゾクゾクする展開が多いお話でした!
なにより、1話でちらっと出てきた久美子が、5話では殺されちゃう…なんて展開がもうヤバいですよね!!
途中に出てきたしのぶも狂っていたし、同じくらい凛子も狂っていて!!
そんな独特の世界観はすごく楽しめました!
是非おすすめの作品です!!
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