こちらの記事では『かつてそれは愛だった』(水無月ソラ・いちふみ子)9話のネタバレを含むあらすじと感想を紹介します。
幼い頃から欲しいものは全て妹の真理亜に奪われてきた加奈子。
真理亜はついに加奈子の夫である辰雄にまで手を出してきて……。
苦悩する加奈子を中心に人間模様を描いた物語です。
前回までのお話は….
仲のよい友人として良好な関係を築いてきた加奈子と辰雄。
しかしある日、加奈子は自分の本当の気持ちに気が付いてしまいます。
かつてそれは愛だった【9話あらすじ】
辰雄と話している最中に、突然自分の辰雄への気持ちに気が付いてしまった加奈子。
しかし彼の女性に関する価値観について話を聞いていくうちに……。
かつてそれは愛だった【9話のネタバレと感想】
突然、自分の辰雄への気持ちに気が付いてしまった加奈子。
対する辰雄は自分がああいうタイプの女の子が嫌いなことを知っているくせにと表情を変えずに言ってきます。
加奈子はああいうタイプってどういう子なのか、深堀りして聞き返します。
辰雄は顔にも嫌悪感をにじませながら、男が下心とか庇護欲で強く出てないのを理解した上でアプローチしてくるタイプ、自分から付き合いたいと思っているのに上から目線が隠し切れないタイプと言いました。
確かに可愛い女の子にアプローチして、はっきりと断ってしまっては自分は悪者のようになってしまいますよね。
女の子側もそれをわかっていて、強くアプローチをしているんでしょう。
自分の可愛らしさを把握した戦略とも言えます。
いつになく口数の多い辰雄が、ここまで話すなんてきっとストレスが溜まっているんでしょう。
きっとかなりしつこりアプローチを受けたんでしょうね……。
辰雄、本当にお疲れさまです。
加奈子は気が付かないふりをすることを提案しますが、辰雄には無理なようです。
確かに辰雄には女の子を無視するのは無理そうですよね。
加奈子は女の子はみんなそういうものと告げました。
辰雄の言い分もわかりますが、それは女性である加奈子にとっては仕方のない自然なことに感じられたのです。
女性は物心ついたときには、性の対象として多少なりとも意識されます。
その不快感を実感したことのある女性ならではの意見とも言えるでしょう。
たぶん男性である辰雄には説明しても理解してもらうのは難しそうです。
おそらく理解しようとする気もないように見えます。
しかし、辰雄はそこで加奈子はちがうと言い出しました。
それはとてもはっきりとした強い口調でした。
普段の辰雄からはあまり考えられない程、はっきりと言いました。
加奈子の疑問なんて挟む余地がない程です。
そんなことない、と否定しようとする加奈子でしたが、辰雄はそれを否定します。
辰雄は酔いのせいもあるのでしょうか、ムキになっているような真剣な目で加奈子を見つめてきます。
辰雄曰く、自分にアプローチしてくる女の子は、「女子ども」という種類の違う生き物のように思えるけど、加奈子は同じ対等な「人間」であると告げます。
これは加奈子にとってどういう意味を持つ言葉なんでしょうか?
辰雄と対等な関係でいられることは嬉しいはずです。
でも女としては見てもらえない……嬉しいのが半分、悲しいのが半分でしょうか。
辰雄は加奈子のことをどう思っているのでしょうか?
対等な人間である、親友でしょうか?
それとも唯一本音を言える特別な存在として見ているのでしょうか?
少なくとも辰雄は「女子ども」というものに対しては、見下しているような印象を受けます。
対等な関係でいられることは嬉しいはずなのに……女としても辰雄にみてもらいたい加奈子の胸中は複雑です。
今後の二人の関係はどうなってしまうんでしょうか……?
次回に続きます!
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