こちらの記事では『かつてそれは愛だった』(水無月ソラ・いちふみ子)10話のネタバレを含むあらすじと感想を紹介します。
幼い頃から欲しいものは全て妹の真理亜に奪われてきた加奈子。
真理亜はついに加奈子の夫である辰雄にまで手を出してきて……。
苦悩する加奈子を中心に人間模様を描いた物語です。
前回までのお話では…
加奈子のことを対等な人間と言い切る辰雄。
それは加奈子にとって、嬉しくもあり悲しくもあり……
かつてそれは愛だった【10話あらすじ】
辰雄にとって加奈子は「女子ども」じゃなくて、対等な人間と言われ、複雑な気持ちになる加奈子。
でも辰雄は対応な人間だとわかった上で、加奈子は可愛いと告白します。
かつてそれは愛だった【10話のネタバレと感想】
辰雄に、加奈子は女子どもじゃなくて対等な人間と言われ、加奈子は複雑な気分になるのでした。
加奈子にとって、辰雄の言う女子どもの象徴的な存在は真理亜でした。
加奈子は真理亜のようになりたくなかったし、なることもできませんでした。
なることも望んでいませんでした。
加奈子は自分の存在を認めてもらうためには、ひたすら努力を続けるしかなかったのです。
そのことを辰雄に認められたような気がして、加奈子は嬉しくも思うのでした。
でもこのままでは、辰雄にとって「女の子」という存在にはなれません。
辰雄の彼女にはなれないのです。
加奈子は自分には庇護欲とか湧かないってこと?と辰雄に問いかけます。
ケンカをするつもりで言った言葉ではありませんでしたが、思わず泣きそうになるのをごまかして茶化した様子で言いました。
その言葉を辰雄は否定します。
加奈子は対等な人間な上で、かわいいと言い切りました。
それって……告白しているも同然ですよね。
辰雄なりの加奈子への愛の告白ですね。
一見、不機嫌そうに見えた辰雄ですが、それは照れているせいです。
付き合いの長い加奈子にはすぐにわかってしまうことでした。
思わず目から涙が溢れてしまう加奈子。
目の前で女性に泣かれるなんてシチュエーションに慣れていない辰雄は、戸惑いつつもそんな加奈子を辰雄は不器用な手つきで頭を撫でます。
なかなか涙が止まらない加奈子でしたが、髪がぐちゃぐちゃになるのにも構わず、加奈子は嬉しそうです。
辰雄と友達になってから1年が経っていましたが、こんな風に触れられることは初めてでした。
不器用な辰雄らしい慰め方ですよね。
このようにして、二人は恋人として付き合うことになったのです。
二人の付き合いは順調そのものでした。
もちろんたまにはケンカもすることもありましたが、こじれる前にしっかりと話し合って解決することができたのです。
まさに理想的な付き合い方ですよね。
二人の付き合いは大学卒業後も続きました。
その事件が起きたのは就職して3年後の休日の朝のこと。
二人で寛いでいるところ、辰雄が何でもない話を切り出すように「そろそろ結婚しよう」と言い出したのです。
指輪は次の休みに見に行くそうです。
普通、プロポーズって素敵なレストランとかでしますよね?
ちょっとベタですが、バラの花束を用意したりして……。
日常の中でのムードもなにもないプロポーズでしたが、加奈子にとっては、当たり前のように辰雄がプロポーズしてくれたことが嬉しかったのです。
そして結婚して2年が経ちました。
お互いにとって良いパートナーであり、最大の理解者として暮らしてきました。
少なくとも加奈子はそう思っていました。
きっと辰雄も同じように思っていると信じていたのに……。
それがなんでこんなことになってしまったのでしょうか?
もしかして、小さなすれ違いがいつの間にか大きくなってしまったのでしょうか?
いつの間に真理亜は辰雄に近づいたのでしょうか?
謎だらけのまま、次回へと続きます。
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