こちらの記事では『[かつてそれは愛だった』(水無月ソラ・いちふみ子)1話のネタバレを含むあらすじと感想を紹介します。
幼い頃から欲しいものは全て妹の真理亜に奪われてきた加奈子。
真理亜はついに加奈子の夫である辰雄にまで手を出してきて……。
苦悩する加奈子を中心に人間模様を描いた物語です。
かつてそれは愛だった【1話あらすじ】
食事の用意をして夫の辰雄の帰りを待つ、妻の加奈子。
しかし辰雄にはなぜは加奈子の声も聞こえず、姿も見えなくなっていました。
かつてそれは愛だった【1話のネタバレと感想】
マンションに暮らす、子どもはまだいない夫婦の妻である加奈子は夕食の支度をして夫の帰りを待っていました。
テーブルの上には手作り料理がおかれ、とても美味しそうです。
ちょうど配膳ができたタイミングで夫である、辰雄が帰ってきました。
加奈子は当然のように辰雄に声を掛けます。
しかしすぐに異変に気が付くのでした。
なんと辰雄は目の前にいるはずの加奈子の姿は見えず、声も聞こえていないようなんです。
はじめはふざけているのかと思った加奈子。
もちろん加奈子は幽霊なんかじゃなくて、ちゃんと生きている普通の人間です。
なのに見えない、聞こえないふりをするなんで悪ふざけにも程がありますよね。
でも本気で辰雄は妻である加奈子のことが見えていないようです。
いくら加奈子が話しかけても、その声が辰雄の耳に届いている様子はありません。
また加奈子が辰雄の身体を掴んでもすぐに振り払ってしまい、辰雄が誰もいないかのようにふるまいます。
ケンカをしているわけでもなさそうなのに……これはいったいどういうことなんでしょうか?
辰雄は加奈子は買い物にでも行っているにちがいないと信じ、先に加奈子の用意した食事を食べることにしました。
本当に見えていないかどうか試してみるため、茶碗をテーブルから落としてみせる加奈子でしたが、辰雄には勝手に茶碗がテーブルから落ちたように見えたようです。
加奈子に怒られることを心配しつつ、茶碗の後片付けを始めました。
仕方なく加奈子は辰雄の向かい側の席に座り食事を始めます。
しかしそれでも辰雄は加奈子の姿が見えていないようです。
むしろ加奈子の持っている箸や茶碗、食べているものなどの一切が見えていないようです。
これはいったいどういうことなんでしょうか?
ここまで来ると悪ふざけではなさそうですし、かと言って特定の人物だけ見えないなんていう病気があるはずはありません。
何か催眠術のようなものでしょうか?
謎は深まる一方です。
食後、辰雄は機嫌良さそうに誰かと連絡をスマホで取っていました。
加奈子が背後に回り込んでみると、週末に遊びにいく予定を立てているようです。
週末は仕事があると加奈子は聞いていたので、ここで一抹の不安を覚えます。
まさかとは思いますが、浮気とかそういうことでしょうか……。
加奈子は辰雄に姿が見えていないことをいいことに、辰雄のスマホの画面を凝視します。
辰雄が連絡をとっていた相手はMARIAという女性でした。
実はこのMARIAは加奈子の実の妹である真理亜のこと、なぜ自分の妹が自分の夫と遊びに行こうとしているのか……加奈子は思わずその場に崩れ落ちます。
まさか、よりにもよって妻の妹と浮気しているんでしょうか?
せめてまったく関係のない他の女性であれば……。
加奈子の心の中も、どうして真理亜と辰雄が親し気に遊ぶ約束をしているのか、混乱しているようです。
無理もないですよね……。
アイコンを見て、自分の妹が夫と浮気していることに確信を持つ加奈子なのでした。
加奈子がしっかりと見ていることにまったく気が付かない辰雄はのんきに楽しそうな顔をしています。
仲が悪い夫婦には見えないのに、どうしてこんなことをしているのでしょうか?
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