『愛と呼ぶにはまだ青い』(吉井ハルアキ)のネタバレを紹介していきます♪
愛と呼ぶにはまだ青い【ネタバレ(あらすじを含む)】
友人である犬伏基樹(いぬふしもとき)に突然、夜の路地でキスされた猿渡巧(さわたりたくみ)。
ただいつも通りに仕事を終えて、愚痴なんか言いながら2人で歩いていたタイミング、予兆なんかないまま、それは突然でした。
驚いて固まっている巧を見て、基樹が更に舌まで入れようとしたのがきっかけで、巧の体が動きます。
彼を突き飛ばして、訳が分からずただ混乱している巧。
友人として今まで過ごしてきたこともあり、彼はきっと、驚く巧を面白がろうとキスをしたのだと結論づけますが、それを聞いた基樹は不満そうで。
「キスひとつでそんな慌てなくてもよくねぇかなって」
目線を逸らしながらそう告げる基樹。
中学生みたいな反応だと告げられた巧は、彼の首元を掴んで自分の方を向かせます。
突然キスした理由を明かさないことに苛立った巧。
そんな彼の様子に基樹は、力が抜けるようにその場に座り込んで気持ちを明かしました。
ずっと巧が好きだったこと、男が好きなこと。今日も可愛いなと思ってキスしたくなったこと。
そんな彼の様子に戸惑う巧。
もう何年も彼と友人をするなかで、そんなそぶりに一切気付かなかったからです。
ただ、巧の中で結論づいたのは、今まで楽しく過ごしてきた彼との時間が、実はずっとそういう目で見られていたんだと、どこか裏切られたような気持ちでした。
もやもやと自分の気持ちを整理できない巧は、そのまま彼に「気持ち悪い」と告げ、2人はそのまま喧嘩別れをすることなります。
あの日の出来事に苛々としている巧。
彼からあれ以来、一切連絡がないのです。
喧嘩が長引いて仲直りしようにも、自分から声をかける立場でもなくて。
しかし、そんなとき会社で聞こえてくる女子社員たちの恋愛話がまるで自分と重なって、彼との関係を考え直すことになります。
2人で旅行に行って、誕生日を一緒に過ごして、そんな時間を1年以上過ごして、期待したいなんであり得ない。
それはまるっきり自分たちのことでした。
そんな様子を隣で見ていた相田(あいだ)。
昨日の出来事も全て話して知っている同僚の彼女もまた、「好きな相手からの気持ち悪いも相当ですよ。」と助言してきます。
段々と自分が悪いのかと思えてきた巧は彼のいる店を訪れます。
美容師として自分の店を持っている基樹。
閉店間際、巧はいつものように店に入って、彼に声をかけました。
一方で基樹は、あんな別れ方をして連絡も経っている彼が、こうしてまた会いにくると考えておらず、困った様子です。
そもそも彼からゲイだと告げられたこともなく、いきなり好きだと告白されて戸惑うのは当たり前で。
そのくせ何より、いきなりキスで舌を入れてきたこと。
巧にとっては気色悪いと思えたことでしたが、それだけのことで友人関係を辞めるつもりない、そう告げにきたのです。
「お前じゃなきゃ、怒鳴って蹴り飛ばしてた」
そうして何より、巧のそんな台詞が嬉しかった基樹。
面と向かって友人関係を辞めたいなんて言われることを想定した彼は、気が抜けてふっと笑みを浮かべます。
「これからも友人で良い」基樹は彼にそう告げました。
一方で、その場はそれで別れてきた巧。
自分から謝りに行って、元の友人関係に戻れたものの、浮かない顔です。
腑に落ちなかったのは基樹の態度でした。
まるでそのまま終わってもしょうがないと感じていたような彼。
必死に関係を保とうと思っていたのは自分だけ….そんなことに気づいてまた、もやもやと考えてしまう巧。
自分のガキっぽさに嫌気がさします。
しかし、基樹も1人残され、内心落ち着いてはいません。仲の良い友人じゃ収まらなくなっている自分の気持ちを抱え込み、苦しい状況。
彼は大きくため息をつきました。
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『愛と呼ぶにはまだ青い』の感想
1巻はそんなもどかしい2人の関係で終わります。
正直、表紙ではがっつり巧を追い詰めている基樹なので、いざ読み進めるとあれ?ってなる始まりです。
けれど別に基樹がナヨナヨしている訳じゃなく、普通にノンケの巧、それもあのズバズバとした彼に想いを伝えるんだから、そうもなるよなぁと理解できて。
ここからどう、基樹がアピールしていくのかが気になるところです。
巧に関してもガキっぽさは確かにありますが、そんなところが可愛なぁと思えますよね。
1人悩んでいたことを拗ねてしまう最後のシーンは特にそう思えました。
さてそんな2人ですが、今後も色々とぶつかりながら進んでいって。
少しずつですが、巧も彼へと惹かれていく展開です。
でも安心してください!最後は絡みシーンあります!
どこまで進めるかに関しては、読んで楽しんでもらえればと思いますが。
前戯はねちっこい基樹…いや、よく言ってすごく大事に触れ始めます。
そこからすっかりされっぱなしの巧と、余裕を無くしていく基樹の姿にはドキドキさせられますので、是非是非、そんな2人を見てもらいたいなぁと思います。
余談ですが、犬伏基樹(いぬふしもとき)と猿渡巧(さわたりたくみ)は、犬猿の仲から来てるんですかね?
正直、最初読んだとき、これはキジが出てきて3角関係になるぞなんて思ってしまった自分が恥ずかしいです…。
今回は電子版なので、書き下ろしや後書きが読めそうな単行本は4月発売のようです。
もしかしたら、書き下ろしでがっつり絡みシーンがないかなぁと思いつつ、こちらも楽しみです!
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