「悪女は２度生きる」 4話のネタバレを紹介します。
悪女は２度生きる【4話ネタバレ】
アルティゼアが魔法を使った後、目の前の景色が変わった。
真夜中、自分はベッドの上にいた。
切断されたはずの腕や足、舌など全てが元通りになっていた。
鏡で自分の顔を確認するとそこに居たのは昔の自分。
使った魔法の解釈を間違えていたことに気付く。
使ったはずの魔法は「命と引き換えに時間を巻き戻す」、つまり自分の命を生贄に魔法を使ったつもりが、自分がまだ生きていることに驚いた。
理由はどうであれ、今ある結果には意味があるはずと、ここに至るまでの出来事を思い出す。
裏切られ手足舌も失い、無様な格好にさせられた自分。
首謀者の一人だと知りながら、それでもこの国を立て直す為に知恵を貸して欲しいと跪いてまで懇願したあのセドリックの姿。
「悪魔に跪いた対価は、あなたの代わりに手を汚す悪魔です」
あの思い出を胸にアルティゼアは決意する。
それからどれくらい時間が巻き戻っているのかを書籍にて確認した。
帝国暦482年6月2日
それは8日前にアルティゼアが18歳になった日付だった。
父のローサン侯爵の爵位を継げるようになるにはあと約2年の時間が必要だった。
翌朝、朝食のテーブルには三人がいた。
母ミライラは兄であるローレンスと会話を楽しみながら近くで食事をし、アルティゼアは一応同じテーブルではあるが二人から距離を取ったところで一人食事をする。
まだ状況の把握が追いついていない。
その思いからマナーとしてはいけない行為と知りながら、食事を途中でやめ席を立つ。
それに目くじらを立てて叱責する母親を余所に、食欲がないという言い訳と教会に行くことの許可を兄から貰う。
礼を述べ、部屋を退出する。
扉の前で一息つくと「お嬢様」と呼びかけられる。
ふと顔を上げるとそこには自分の代わりに毒殺されたメイドのアリスが元気そうに掃除をしていた。
初めて自分で選んだ忠誠心の高いメイドとの再会に心の中では熱いものが込み上げてくるが、それは性格的に表に出すことは出来ない。
顔を逸らし何もなかったように振舞いながら、今日の予定を話す。
外出の準備と共にボリュームがあるサンドイッチを用意することを指示する。
部屋で髪を整える為鏡台の前に座り、メイドにヘアスタイルについて注文を聞かれる。
今日の予定の事を考えて、「綺麗にしてちょうだい」といつもと違う注文を出す。
その反応がメイドから見るととても新鮮に映り、とうとうお嬢様も素敵な殿方との出会いを求めていらっしゃるのだと舞い上がる。
「教会に行くだけよ」とツッコミを入れるが、舞い上がったメイドのおしゃべりは続く。
「正直奥様の年齢を考えると社交界の華はもう…」と口走ってしまったところで、その奥様ミライラが部屋に入って来る。
メイドのテンションは一気に下がり静かになる。
ミライラは娘のアルティゼアに痛いほどの視線を送る。
「あんたそのブサイクな顔で男でも誘惑しに行くの？」と問われ、教会に行くだけだと伝えるが、機嫌悪そうに部屋の椅子に腰を下ろし居座った。
話を変えるため母の大好きは兄の話を振ると、もう出かけてしまったとイライラしながら言葉を吐き出す。
続いて変な女性に引っ掛からないか心配だ、という懸念を述べる。
兄は大丈夫だと返答するが、女が出来ると母親はおざなりされるかもと口走る。
そして続けて「お前はそんなことしないわよね？」と言う問いかけに
アルティゼアは「私は…」といったところで次回に続く。
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『悪女は２度生きる』の感想
あの地獄のような前の世界線の話から解放され、漸く逆転劇の話に変わってきましたね。
ただ前途多難な雰囲気が漂います。
今回は母親の性格のキツさが際立つ一話だった気がします。
好き嫌いでの態度の強弱が性格難であるという事を物語っていて、キャラとして際立って見えました。
今までほとんど表情が変わらないアルティゼアが、初めてメイドの子との再会で見せた明るい表情には心が温まりました。
またその嬉しさを全く行動に移させないツンデレな感じも良いですね。
ドロドロの人間関係の中、心を表情に出してはいけないという教育もあってか、感情が中々表に出ることが無いアルティゼアですので、貴重な一面が見れた気がして良かったです。
また前の世界線で暴君だった兄がまだまともな感じに描かれていて、今後の展開でどう変貌するのか気になります。
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